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私とこどものとも
先日、松居直さんが逝去されました。
今年は福音館書店70周年の年でもあり、松居さんの自伝も出版されたばかりの訃報に様々な思いが去来しました。
私は末子ですが、姉の通う園が絵本に力を入れていたおかげで家には「こどものとも」が沢山ありました。
長女のお気に入りは『たろうのおでかけ』次女は『いちごばたけのちいさなおばあさん』
私は『はじめてのおつかい』や『あらいぐまとねずみたち』
三人共通のお気に入りは『ぐりとぐら』
今ではハードカバーになり、名作と呼ばれている作品の多くを子ども時代に親しめた事はとても幸福だったと思います。
絵本は大人になって出会うのと、子どもの頃親しむのとでは全然違います。
子ども時代の絵本は体験です。
読んでもらった情景、読み手の声音、その時の満たされた気持ち、そういうものが全部セットで結びついています。
絵本の読みきかせというのは大人が思う以上に子どもの心を耕します。
松居さんはその事の意義をよく分かっておられる方だったと思います。
幸せな子ども時代の絵本体験に感謝しかありません。
ご冥福をお祈りします。 (Si)
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